退職代行と転職|使うと不利になる?採用側が見ている4つのことと、その後の進め方
更新日:10月15日

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当記事は、外資系戦略コンサル出身の筆者が監修し、退職代行を使ったあとの転職がどうなるかを、採用する側の目線から整理しています。対象は、今の職場を自分では辞めにくく、でも次の転職に響かないかが不安で動けない方です。
先に言ってしまうと、退職代行を使ったこと自体が転職の選考に出てくる場面は、ほとんどありません。困るのは“使ったこと”ではなく、“辞め方でこじれたこと”と“辞めたあとの段取り”のほうです。
先に結論を3行で置きます。
退職代行を使ったかどうかを、応募先が調べる手段は基本的に無い。前職への無断の問い合わせは個人情報保護の観点から行われない
ただしバレる経路は4つある。そのうち3つは、あなた自身の行動で塞げる
順番を変えるだけで結果が変わる。退職代行を申し込む前に、転職の相談先を1社だけ決めておく
【結論】退職代行 転職の相談は、まずこの3社から
先に結論です。退職代行 転職は、一人で悩むより選考と現場を知っている相談先に壁打ちしてもらう方が早い。筆者が条件と実績で絞った次の3社から始めれば、遠回りしません。
👑 迷ったらこの「王道3社」で間違いありません
詳しい比較は下の表と各社の解説を見てください。
退職代行 転職 記事の監修者
![]() | 外資コンサルZ 外資系コンサルティングファーム出身。戦略・新規事業・M&Aのプロジェクトを経て、スタートアップの経営企画・事業開発、そしてフリーコンサルとして独立。転職エージェントは自分で面談を受けて比べ、「中抜き」や「ミスマッチ」の多いこの業界で、信頼できる相談先しか紹介しません。 |
退職代行 転職 記事の目次
退職代行を使った転職は、原則として不利にならない
この節の結論:採用側は「退職代行を使ったか」を確認する手段を持っておらず、そもそも見ていません。
筆者はスタートアップの経営陣として、採用の可否を決める側に何年かいました。最終面接で判断材料にしていたのは、だいたい次の4つです。
採用側が見ていること | 何で確かめるか |
①この人は入社後に成果を出せるか | 職務経歴書と面接の受け答え |
②在籍期間と仕事内容に嘘が無いか | 雇用保険の記録、源泉徴収票、年金手帳 |
③長く続くか(すぐ辞めないか) | 転職理由の一貫性 |
④同じ業界で明らかな悪評が無いか | 社内の人脈(狭い業界のみ) |
この4つのどこにも「辞め方」は入っていません。②で提出を求める書類にも、退職の経緯を書く欄はないのです。
正直に言うと、採用する側は前職の辞め方にあまり関心がありません。自社で活躍するかどうかだけを見ています。
前の会社に問い合わせる「前職調査」は、今はほぼ行われない
応募者に無断で前職へ連絡することは、個人情報の第三者提供にあたります。そのため、まともな会社ほどやりません。
例外は、外資系金融やセキュリティ関連など、本人の同意を取ったうえでリファレンスチェック(推薦者への確認)を行う一部の職種です。この場合は、あなたが推薦者を指名します。
「退職代行を使った人は採らない」と公言する会社は、たしかにある
ごく一部ですが、社長や役員がSNSでそう発言している会社はあります。ただ、その会社があなたの応募先に当たる確率は高くありません。
個人的には、そういう発言をする会社は、入社後の働き方も似た空気になりやすいと思っています。合わない会社を最初に外せたと考えるほうが健全でしょう。
退職代行が転職先にバレる4つの経路
この節の結論:バレる経路は4つで、そのうち①②④はあなた自身で塞げます。
表の見方:左が経路、右がその潰し方です。上から順に、起きやすい順に並べています。
バレる経路 | 潰し方 |
①自分から話してしまう | 面接で辞め方は説明しない。聞かれたら「一身上の都合」で足りる |
②SNSやクチコミに書く | 在職中と退職直後は、退職代行の話を書かない |
③業界が狭く、人づてに伝わる | 同じ業界の同職種に移るなら、この経路だけは残る |
④同意のうえのリファレンスチェック | 推薦者は自分で選ぶ。前の上司以外を指名する |
一番多いのは①です。誠実であろうとして、聞かれてもいないことを話してしまうケース。
嘘をつく必要はありません。ただ、聞かれていないことまで言う義務もないのです。
③の「業界が狭い」だけは、自分で塞げない
同業他社に移る場合、現場の担当者同士がつながっていることがあります。ここだけは運の要素が残ります。
だからこそ、辞めるときに揉めない形を選ぶ意味があります。ここが、次の節の「運営元で何が変わるか」につながります。
退職代行の運営元3種類と、転職に響くケース
この節の結論:退職代行は運営元によってできることが違い、転職に響くのは“会社と揉めたまま終わった場合”だけです。
表の見方:左が運営元、真ん中ができること、右が注意点です。料金の安さではなく、あなたの状況で選んでください。
運営元 | できること | 注意点 |
弁護士 | 退職の意思表示、未払い賃金や有給の交渉、訴訟への対応 | 費用は高くなりやすい |
労働組合(労働組合法に基づく団体交渉) | 退職の意思表示、団体交渉としての条件交渉 | 組合としての実態があるかを確認する |
民間企業 | 退職の意思表示を伝えるだけ | 会社と交渉すると弁護士法72条の非弁行為にあたるため、交渉はできない |
未払い残業代がある、有給を全部使いたい、損害賠償をほのめかされている──このどれかに当てはまるなら、民間企業型では手が足りません。
逆に「伝えてくれればいい」だけなら、民間企業型でも用は足ります。ここを間違えると、交渉が途中で止まって会社と揉め、③の経路が太くなります。
💡 補足:退職の申し出から2週間で雇用契約は終了します(民法627条1項・期間の定めのない雇用の場合)。就業規則に「1か月前」とあっても、法律のほうが優先されます。
退職代行のあと、転職までにやることの順番
この節の結論:退職代行を使うと、会社から送られてくる書類を自分で追いかける必要が出ます。順番を間違えると、転職先の入社手続きで止まります。
受け取るもの | いつ | 止まると何が困るか |
離職票 | 退職後10日前後 | 失業給付の申請ができない |
源泉徴収票 | 退職後1か月以内 | 転職先での年末調整ができない |
年金手帳・雇用保険被保険者証 | 退職時 | 入社手続きが進まない |
健康保険証の返却/私物の引き取り | 退職日前後 | 保険の切り替えが遅れる |
退職代行を頼むときは、「この4つを郵送で受け取りたい」と最初に伝えておいてください。ここまで代行の依頼内容に含められます。
筆者が見てきた範囲では、辞めたあとに一番つまずくのがここです。気持ちの整理はついたのに、書類が来なくて次に進めない。そういう相談を何度か受けました。
退職代行を使った人の転職面接|退職理由の答え方3例
この節の結論:退職理由は「前向き」「短い」「一貫している」の3点だけ満たせば通ります。辞め方の説明は要りません。
例①心身の不調で辞めた場合
「前職では業務量の調整が難しく、体調を優先して退職しました。現在は回復しており、○○の経験を活かせる環境で長く働きたいと考えています。」
回復していることを自分から添えるのがコツです。採用側が③の「長く続くか」を気にするのは、ここだからです。
例②人間関係で辞めた場合
「前職は個人で完結する進め方が中心でした。チームで成果を出す仕事に移りたいと考え、退職しました。」
“誰が悪かったか”は言わない。環境と自分の志向のズレとして話すと、悪口になりません。
例③在職中の転職活動を経て辞めた場合
「○○の領域に専念したいと考え、内定をいただいたうえで退職しました。」
これが一番強い形です。次の節で書きますが、この形を作れるかどうかが、退職代行を使うかどうかより効きます。
退職代行の前に、転職エージェントへ相談したほうがいい理由
この節の結論:先に相談先を1社決めておくと、「次が決まっている状態で辞める」という一番強い形を作れます。
退職代行は、辞めることだけを片づけるサービスです。その先の転職は、自分で組み立てることになります。
順番を逆にするだけで、次の3つが変わります。
内定と入社日が先に決まる ⇒ 退職の連絡が「報告」になり、引き止めの余地が減る
離職期間が空かない ⇒ 失業給付の手続きも、経歴の空白の説明も要らなくなる
退職理由を一緒に整理できる ⇒ 面接で詰まらない
表の見方:サービス名から各社の公式ページへ移動できます。右の列は対象条件で、ここを外れると相談を受けてもらえない場合があります。
サービス名 | 向いている人 | 対象の目安(公式サイト・2026年9月時点) |
今の職場がつらく、早く動きたい20代 | 20代特化。首都圏・関西・東海・福岡での就業希望 | |
20〜30代前半で、キャリアの設計から相談したい | 20代〜30代前半のハイエンド層 | |
コンサルや専門職へ移りたい | コンサル転職特化。異業種からの利用が中心 | |
30代後半以上、引き止めが強そうな職場にいる | 全年代。コンサル・事業会社・ポストコンサル |
💡 どこに相談すればいいか決められない方へ。3〜4問で、あなたの経験に合う相談先がマッチ度つきで分かります。
①猫の手AGENT|「今の職場がつらい」から相談していいエージェント
20代に特化した転職エージェントです。公式サイト(2026年9月時点)では求人数12万件、相談は完全無料、LINEでのやりとりにも対応と記載しています。
目を引くのは、公式サイトが「今の職場がつらい。でも、辞めた後が不安で動けない」という状態を、そのまま相談の入口として掲げていることです。“3年後の理想から逆算する”という設計の立て方も明記しています。
筆者の見立て:退職代行を調べている人の多くは、この一文の状態にいます。年収を上げる話から始まるエージェントより、心理的なハードルは低いはず。ただし対象は20代で、就業希望地も首都圏・関西・東海・福岡が中心です。30代なら次のASSIGN AGENTかAXIS Agentへ。
面談で確かめる質問:「今の職場を続けながら進めるか、先に辞めてから進めるか。私の状況ではどちらを勧めますか」
💡 猫の手AGENTの辛口メモ|監修者(外資コンサル出身)
公式サイトが「今の職場がつらい。でも、辞めた後が不安で動けない」という状態を、そのまま相談の入口に置いている珍しいエージェントです。20代特化で求人は12万件、LINEでやり取りできるので、最初の一歩としては軽い。 弱点は対象が絞られること。29歳以下で、就業希望地が首都圏・関西・東海・福岡のどれかでないと話が進みません。30代ならAXIS AgentやASSIGN AGENTへ。
②ASSIGN AGENT|退職の段取りごと組み立てたいなら
20代〜30代前半を対象にした転職エージェントです。公式メディアで、内定承諾から退職・入社までの流れと期間の目安(おおむね2か月)を解説しています。
筆者の見立て:「辞める」と「次を決める」を1本の線で考えたい人に向きます。MyVisionがコンサル寄りなのに対して、こちらは業界を広く見たうえでキャリアの方向から詰めるタイプ。逆に、今すぐ現職を離れたい人には、進み方がゆっくりに感じられるかもしれません。
面談で確かめる質問:「内定から入社まで、最短と標準でどのくらいかかりますか。入社日はどこまで調整できますか」
💡 ASSIGN AGENTの辛口メモ|監修者(外資コンサル出身)
20代〜30代前半で「そもそも次のキャリアをどう描くか」から相談したい人には、相性が良いです。求人紹介の前に、キャリアの設計図を一緒に作ってくれます。 30代後半以降や、行き先が決まっている人には回り道です。応募先が明確なら、特化型に直接行った方が早い。
③MyVision|コンサル・専門職へ抜けるなら
コンサル転職に特化したエージェントです。同社の公表値では、440社以上のコンサルファーム・関連企業と契約し、利用者の約8割(82%)が異業種出身、平均156万円の年収アップ実績があります。
筆者の見立て:今の職場がつらい理由が「仕事の内容が物足りない」側にあるなら、環境を変えるより職種を変えたほうが早い場合があります。コンサルは働き方がきつい印象を持たれがちですが、裁量と成長速度は別物。ただし未経験からの選考は準備が要るので、今すぐ辞めたい人には合いません。
面談で確かめる質問:「私の経験で、コンサルの選考に進むには何か月の準備が必要ですか」
💡 MyVisionの辛口メモ|監修者(外資コンサル出身)
正直、コンサル転職でまず1社だけ選べと言われたら、筆者はここを挙げます。ケース面接の対策がとにかく手厚く、未経験の人ほど差が出ます。 弱点は、コンサル以外の選択肢が薄いこと。「コンサルに行くか迷っている」段階なら、総合型を1社並べて比べた方が視野が狭まりません。
④AXIS Agent|引き止めが強い職場から動くなら
コンサル・ポストコンサル・事業会社の転職に強いエージェントです。公式サイトでは「退職活動」の心得をまとめたコラムを連載し、強い引き留めを受けながら円満退職に至った事例も公開しています。
筆者の見立て:全年代を対象にしているので、30代後半以降で猫の手AGENTの対象から外れる人の受け皿になります。退職の場面そのものを扱っている数少ないエージェント。一方で求人はコンサル・事業会社の企画職に寄るため、現場職を探している人には向きません。
面談で確かめる質問:「強い引き止めを受けた人の事例で、実際にどう収めたか教えてください」
💡 AXIS Agentの辛口メモ|監修者(外資コンサル出身)
年齢やタイミングを問わず相談に乗ってくれる、数少ない「長く付き合える」エージェントです。すぐ転職しない人にも求人を押し付けてこないのは、正直ありがたい。 その分、自分から動かないと話が進みません。「いつまでに決めたいか」を最初に伝えないと、情報収集だけで半年たちます。
▶ 退職を切り出す前の段取りから知りたい方は、退職の引き止めの断り方|状況別の例文8選もあわせてどうぞ。
退職代行から転職までの4ステップ

相談先を1社決める(今日):退職代行より先に、転職の相談先を決めて面談を予約する
退職理由を1文にする(今週):前向きで、会社側が変えられない理由に整える
辞め方を決める:自分で伝えられるなら自分で。難しければ、状況に合う運営元の退職代行を選ぶ
書類を回収する:離職票・源泉徴収票・年金手帳・雇用保険被保険者証を郵送で受け取る
3の判断がつかないときは、2までを先に済ませてください。退職理由が1文になった時点で、自分で言えるようになる人はかなり多いです。
退職代行と転職で、やってはいけない4つのこと
この節の結論:やってはいけないのは、経歴をいじることと、感情を外に出すことです。
在籍期間や退職日を職務経歴書で変える:雇用保険の記録と源泉徴収票で必ず食い違います。経歴詐称は内定取り消しの理由になります
退職代行を使ったことをSNSに書く:在職中と退職直後は避ける。前の節の②の経路そのものです
会社の備品や資料を持ち出す:私物と会社の資産を混ぜない。ここだけは本当に揉めます
何も決めずに辞める:離職期間が長いほど、面接での説明は増えていきます
4つ目だけ性質が違います。これは失敗というより、後から効いてくる遅い痛みです。
退職代行と転職のよくある質問
Q1. 退職代行を使ったことは、履歴書に書く必要がありますか?
ありません。履歴書に書くのは在籍期間と退職の事実だけです。「一身上の都合により退職」で足ります。
Q2. 転職先が決まってから退職代行を使ってもいいですか?
問題ありません。むしろその順番が理想です。入社日が決まっているので、退職日も動かしにくくなります。
Q3. 退職代行を使うと、失業給付はどうなりますか?
自己都合退職として扱われます。退職代行を使ったかどうかで給付の条件は変わりません。離職票が届いてからハローワークで手続きします。
Q4. 離職票が届きません。どうすればいいですか?
退職から2週間以上たっても届かないなら、まず会社へ督促します。応じない場合はハローワークに相談してください。会社には離職票の交付手続きを行う義務があります。
Q5. 転職エージェントは、退職代行を紹介してくれますか?
エージェントの役割は転職支援なので、退職代行そのものの紹介は通常ありません。ただし退職の伝え方や時期、入社日の調整は相談できます。
Q6. 退職代行を使ったあと、同じ業界に転職できますか?
できます。ただし業界が狭い場合は、人づてに伝わる可能性が残ります。気になるなら、隣接する業界や職種も一緒に見ておくと選択肢が増えるでしょう。
退職代行と転職で、次にやること3ステップ
最後に、今日からの動き方を3つに絞ります。
今日:転職の相談先を1社決めて、面談を予約する。退職代行の比較はその後でいい
今週:退職理由を「前向きで、会社側が変えられない」1文に書き直す
面談で聞くこと:「今の職場を続けながら進めるか、先に辞めるか。私の状況ではどちらですか」
退職代行を調べている時点で、あなたはもう限界の手前にいるはずです。それは逃げではなく、判断です。ただ、辞めることだけを先に片づけると、その先で立ち止まります。順番を1つ入れ替えてみませんか。
30代で転職そのものの進め方から確かめたい方は、30代の転職は何から始める?退職前にやる7つの準備へ。20代なら20代の転職エージェントおすすめ13選、コンサルを考えているならコンサル転職エージェントおすすめ18選で相談先を比べられます。
📊 ここまで読んでも決められない方へ。あなたの経験と希望から、相談先を1分で絞れます。







