退職の引き止めの断り方|状況別の例文8選と、揉めずに辞める順番
更新日:20 時間前

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引き止めの断り方は、言い回しより“言う前の順番”でほぼ決まります。内定と入社日が決まっていない状態で切り出すと、どんなに上手な言葉を使っても押し切られやすくなります。
先に結論を3行で置きます。
退職は「相談」ではなく「報告」として伝える。内定承諾と入社日を先に決めてから切り出す
理由は「前向き」で「会社側が変えられない」ものにする。不満を理由にすると、改善案で引き止められる
カウンターオファー(昇給などの残留条件)は、原則として受けない。辞めようとした事実は、条件が変わっても消えません
【結論】退職の引き止めを断る前に相談するなら、まずこの3社
先に結論です。退職の引き止めの断り方は、一人で悩むより、選考と現場を知っている相談先に壁打ちしてもらう方が早く決まります。筆者が条件と実績で絞った次の3社から始めれば、遠回りしません。
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退職 引き止め 断り方 記事の監修者
![]() | 外資コンサルZ 外資系コンサルティングファーム出身。戦略・新規事業・M&Aのプロジェクトを経て、スタートアップの経営企画・事業開発、そしてフリーコンサルとして独立。転職エージェントは自分で面談を受けて比べ、「中抜き」や「ミスマッチ」の多いこの業界で、信頼できる相談先しか紹介しません。 |
退職 引き止め 断り方 記事の目次
退職の引き止めの断り方は「言う前」に決まる
この節の結論:引き止めに強い人は、話し方がうまい人ではなく、切り出す前に3つの準備を終えている人です。
①内定承諾と入社日を先に決める
退職を切り出すのは、次の会社の内定を承諾し、入社日が決まってからです。
「まだ決まっていないけれど辞めたい」段階で話すと、上司は必ず「それなら、決まるまで一緒に考えよう」と言います。相手に悪意はありません。ただ、この一言で退職の話は“相談”に変わり、あなたの手を離れます。
②理由は「前向き」で「会社側が変えられない」ものにする
引き止めで一番多いのは、退職理由を解決する提案です。
給与が不満なら昇給、残業が不満なら部署異動。不満を理由にすると、それが解決された瞬間に辞める理由が無くなります。「コンサルでプロジェクトを率いる経験を積みたい」「事業会社で当事者として事業を動かしたい」のように、今の会社では構造的に実現できない理由を選んでください。
③「相談」ではなく「報告」の言葉を使う
「実はご相談がありまして」ではなく、「ご報告があります。○月末で退職させていただきます」。
この言葉の違いだけで、会話の主導権がどちらにあるかが変わります。個人的には、最初の一言で結論を言い切ることが、引き止めを短く終わらせる一番のコツだと考えています。
退職の引き止めの断り方|状況別の例文8選
この節の結論:どの状況でも、返し方の骨格は「感謝 → 決定事項 → 協力の約束」の3点です。言い回しは状況に合わせて変えてください。
表の見方:左が引き止めの状況、真ん中が相手の本音、右が返し方の要点です。例文は各見出しの下に置いています。
引き止めの状況 | 相手の本音 | 返し方の要点 |
①情に訴えられる | 戦力が抜けると困る | 感謝を伝え、引き継ぎで報いる |
②昇給を提示される | 採用・育成のコストを避けたい | お金の問題ではないと言い切る |
③時期をずらしてと言われる | プロジェクトの区切りまで残ってほしい | 入社日が決まっていると伝える |
④後任が決まるまでと言われる | 人員の穴を埋めたい | 引き継ぎ資料で協力を示す |
⑤転職先を聞かれる | 条件で対抗したい・探りたい | 入社までは控えると伝える |
⑥不安を煽られる | 考え直させたい | 決めた理由を短く繰り返す |
⑦退職届を受け取らない | 上司の評価を守りたい | 人事に提出する |
⑧損害賠償をほのめかされる | 脅してでも止めたい | 記録を残し、専門家に相談する |
①「君がいないと困る」と情に訴えられた
一番つらいのがこのパターンです。評価してくれている上司ほど、この言葉を使います。
例文:「そう言っていただけて本当にありがたいです。ただ、次の会社で○○をやると決めました。残りの期間で、私がいなくても回るように引き継ぎを整えます」
感謝は伝えても、「迷っています」とは言わないこと。迷いを見せた瞬間に、説得の時間が始まります。
②「給料を上げるから残ってくれ」と言われた
いわゆるカウンターオファーです。外資系やコンサルでは、具体的な金額が出てくることも珍しくありません。
例文:「条件まで考えていただいてありがとうございます。ただ、今回はお金の問題で決めたわけではありません。○○の経験を積むために、次の会社で挑戦すると決めています」
受けるべきかどうかの判断は、下の「カウンターオファーを受けるべきか」の節で詳しく書いています。
③「今は時期が悪い。プロジェクトが終わるまで待ってくれ」
責任感の強い人ほど、この一言で退職日を延ばしてしまいます。
例文:「ご迷惑をおかけして申し訳ありません。次の会社との入社日がすでに決まっているため、退職日は動かせません。その代わり、最終日までにプロジェクトの引き継ぎを責任を持って終えます」
入社日を理由にすれば、個人の気持ちの問題ではなく“約束の問題”になります。だからこそ、入社日は切り出す前に決めておくのです。
④「後任が決まるまで待ってくれ」
後任の採用は会社の仕事であって、あなたの仕事ではありません。
例文:「後任の方がすぐに動けるよう、業務の手順と関係者の一覧を資料にまとめます。退職日までに、引き継ぎの打ち合わせも入れさせてください」
待つ代わりに、引き継ぎの“物”を渡す。これで誠意は十分に伝わります。
⑤「転職先はどこだ」としつこく聞かれた
答える義務はありません。業界によっては、転職先を言ったことで話がこじれることもあります。
例文:「先方との約束もあり、入社するまでは社名を控えさせてください。落ち着いたら、改めてご報告します」
同じ業界の競合に移る場合は、特に社名を出さない方が安全です。
⑥「どこへ行っても通用しない」と不安を煽られた
これは引き止めというより、揺さぶりです。
例文:「厳しいご意見もありがとうございます。不安もありますが、自分で決めたことなので、次の会社で結果を出せるよう頑張ります」
言い返さないこと。反論すると、議論の土俵に乗ってしまいます。短く受け流して、決定事項だけを繰り返してください。
⑦退職届を受け取ってもらえない
直属の上司が受け取らないなら、人事部に直接提出してかまいません。
例文(人事へのメール):「○○部の△△です。○月○日付で退職させていただきたく、退職届を提出いたします。上司の□□さんにはすでにお伝えしています」
提出した日付が分かる形で残しておくと、後で「聞いていない」と言われずに済みます。
⑧「辞めるなら損害賠償を請求する」と言われた
通常の退職で、損害賠償を請求されることはまずありません。労働基準法16条は、あらかじめ違約金や賠償額を決めておく契約を禁じています。
例文:「そのようなお話であれば、記録を残したうえで、専門家に相談させていただきます」
ここまで来たら、1人で抱えないこと。会話の日時と内容をメモし、労働基準監督署の総合労働相談コーナーや弁護士に相談してください。
退職の引き止めでカウンターオファーを受けるべきか
この節の結論:原則として受けない方がいい、というのが筆者の見立てです。例外は1つだけです。
受けない方がいい3つの理由
辞めようとした事実は消えない。重要な仕事や昇進の判断で、「また辞めるかもしれない人」として見られやすくなる
辞めたかった理由の多くは、お金だけではない。昇給しても、仕事の中身や成長の実感は変わらない
内定先への信頼を失う。承諾後に辞退すると、同じ業界で名前が残ることもある
コンサル業界では、カウンターオファーで残った人が、しばらくして結局辞めるという話は珍しくありません。辞める理由の根っこが解決されていないからです。
受けてもいい、たった1つの例外
辞めたい理由が100%お金で、提示額がそれを解決し、かつ内定をまだ承諾していない場合です。
この条件がそろっていないなら、迷わず断ってください。迷うなら、その迷いはお金以外の理由がある証拠です。
退職の引き止めで知っておきたい法律と退職代行の基本
この節の結論:法律上、会社は退職そのものを止められません。ただし円満に辞めるなら、就業規則の予告期間に合わせるのが基本です。
退職の申し出から2週間で雇用は終わる
期間の定めのない雇用(いわゆる正社員)なら、民法627条により、退職を申し入れてから2週間がたてば雇用は終了します。
就業規則で「1か月前までに申し出ること」などと決めている会社も多いでしょう。引き継ぎや関係を考えるなら、就業規則の期間に合わせるのが現実的です。契約社員など期間の定めがある雇用は扱いが異なるので、契約書を確認してください。
有給休暇は退職前に消化の相談をする
残っている有給休暇は、退職日までに取得の相談をしておきましょう。
退職日を過ぎてからは使えません。引き継ぎの日程と有給の消化を、切り出した当日か翌日には上司とすり合わせておくと、最後の数週間で揉めずに済みます。
退職代行は「最後の手段」、使うなら種類を確かめる
上司と話すこと自体が難しいなら、退職代行という選択肢もあります。ただし運営元で、できることが違います。
運営元 | できること | 注意点 |
弁護士 | 退職の意思表示の代行、未払い賃金などの交渉、トラブル時の法的対応 | 費用は高めになりやすい |
労働組合 | 退職の意思表示の代行、団体交渉として条件の交渉 | 組合の実態があるかを確認 |
民間企業 | 退職の意思表示を伝えるだけ | 会社との交渉はできない(弁護士法の非弁行為にあたるため) |
個人的には、転職先が決まっているなら、まず自分で伝えることを勧めます。退職代行は、心身の負担が大きいときの最後の手段です。
退職の引き止めを防ぐなら、内定前に転職エージェントへ相談する
この節の結論:引き止めに強くなる一番の方法は、内定と入社日を先に固めること。そこまでを一緒に進めてくれるのが転職エージェントです。
表の見方:サービス名から各社の公式ページへ移動できます。並びは筆者の推奨順で、中央の列は各社の公式サイト(2026年9月時点)で確認できる退職まわりの支援です。
サービス名 | 公式サイトで確認できる退職まわりの支援 | 向いている人 |
条件交渉と「現職の円満退社に向けたアドバイス」、入社後のフォローまで明記 | コンサルへの転職を決めた・狙う人 | |
「退職活動」のコラムを連載し、強い引き留めを受けた転職事例も公開 | 引き止めが強そうな職場にいる人 | |
公式メディアで、内定承諾後の退職交渉の流れと期間の目安(約2か月)を解説 | 20代〜30代前半で、転職の段取りから相談したい人 |
エージェントを使う利点は、入社日の調整を代わりにやってもらえることです。「入社日が決まっているので」という一番強い断り文句は、この調整ができていて初めて使えます。
💡 どの相談先が合うか迷う方へ。3〜4問の質問で、あなたの経験に合う相談先を絞り込めます。
①MyVision|コンサルへの転職で、退職まで伴走してほしいなら
コンサル転職に特化したエージェントです。公式サイトでは、企業との条件交渉や現職の円満退社に向けたアドバイス、入社後のフォローアップまで伴走すると明記しています。同社の公表値では、440社以上のコンサルファーム・関連企業と契約し、利用者の約8割(82%)が異業種出身です。
筆者の見立て:コンサルに移る人は、今の職場で評価されている人が多く、そのぶん引き止めも強くなりがちです。内定から退職までを同じ担当者に見てもらえるのは心強いはず。退職日の相談も、入社日の調整とセットで進められます。
面談で確かめる質問:「内定承諾から入社までに、現職の退職で気をつけることを教えてください。入社日はどのくらい調整できますか」
💡 MyVisionの辛口メモ|監修者(外資コンサル出身)
正直、コンサル転職でまず1社だけ選べと言われたら、筆者はここを挙げます。ケース面接の対策がとにかく手厚く、未経験の人ほど差が出ます。 弱点は、コンサル以外の選択肢が薄いこと。「コンサルに行くか迷っている」段階なら、総合型を1社並べて比べた方が視野が狭まりません。
②AXIS Agent|引き止めの強い職場から動くなら
コンサル・ポストコンサルの転職に強いエージェントです。公式サイトでは「退職活動」の心得をまとめたコラムを連載し、現職から強い引き留めを受けながら円満退職に至った転職事例も公開しています。
筆者の見立て:上司や役員から直接引き止められそうな人は、ここのコラムを先に読んでから面談に行くと話が早いでしょう。年齢やタイミングを問わず相談に乗ってくれるので、退職の時期から逆算して転職活動を組み立てたい人にも合います。
面談で確かめる質問:「私の職場は引き止めが強いのですが、切り出す時期と伝え方で気をつける点はありますか」
💡 AXIS Agentの辛口メモ|監修者(外資コンサル出身)
年齢やタイミングを問わず相談に乗ってくれる、数少ない「長く付き合える」エージェントです。すぐ転職しない人にも求人を押し付けてこないのは、正直ありがたい。 その分、自分から動かないと話が進みません。「いつまでに決めたいか」を最初に伝えないと、情報収集だけで半年たちます。
③ASSIGN AGENT|転職の段取り全体から組み立てたいなら
20〜30代の若手ハイエンド層を対象にしたエージェントです。公式メディアでは転職活動のスケジュールを解説し、内定承諾後の退職交渉は上司への報告から最終出社日の確定まで、約2か月を見込む流れとして紹介しています。
筆者の見立て:初めての転職で、どこで何をすればいいか分からない人には、この“段取りから入る”進め方が合います。退職の切り出しを、転職活動の最後の工程として最初から計画に入れておけば、引き止めに慌てずに済むでしょう。
面談で確かめる質問:「内定承諾から入社までのスケジュールを、退職交渉も含めて一緒に引いてもらえますか」
💡 ASSIGN AGENTの辛口メモ|監修者(外資コンサル出身)
20代〜30代前半で「そもそも次のキャリアをどう描くか」から相談したい人には、相性が良いです。求人紹介の前に、キャリアの設計図を一緒に作ってくれます。 30代後半以降や、行き先が決まっている人には回り道です。応募先が明確なら、特化型に直接行った方が早い。
退職の引き止めから円満退職までの4ステップ

図の見方:①内定承諾と入社日を決め、②直属の上司に「報告」として伝え、③退職届を出して退職日を確定し、④引き継ぎと有給の消化を終えて最終日を迎えます。
引き止めが起きるのは②と③の間です。ここで入社日という動かせない事実を持っているかどうかで、話の長さがまるで変わります。
④を丁寧にやることは、次の職場のためでもあります。業界は思っているより狭く、前の職場の評判は意外なところから届くからです。
退職の引き止めで、やってはいけない5つのこと
この節の結論:引き止めがこじれる原因の多くは、断る側の言動にあります。この5つを避けるだけで、話はずっと短くなります。
不満を退職理由にする(改善案で引き止められる)
「少し考えます」と曖昧に返す(説得の時間が始まる)
転職先の社名を明かす(条件で対抗される、話がこじれる)
上司より先に同僚に話す(上司の面子をつぶし、関係が悪くなる)
引き継ぎを雑にする(最後の印象が、業界での評判として残る)
特に4つ目は見落としがちです。最初に伝える相手は、必ず直属の上司にしてください。
退職の引き止めに関するよくある質問
Q1. 退職は何か月前に伝えればいいですか?
就業規則の予告期間に合わせるのが基本です。引き継ぎを考えると、1〜2か月前に伝える人が多いでしょう。法律上は、期間の定めのない雇用なら申し入れから2週間で雇用が終わります。
Q2. メールやチャットで退職を伝えてもいいですか?
最初の報告は、できれば対面かオンラインの会話で伝えてください。上司が話を聞いてくれない場合に、記録を残す目的でメールを使うのは問題ありません。
Q3. 引き止めに応じてしまった後で、やっぱり辞めたくなったら?
もう一度、退職の意思を伝えて大丈夫です。ただし2回目は、上司の信頼を取り戻すのがより難しくなります。次は入社日を決めてから、報告として伝えてください。
Q4. 上司が怖くて、自分から言い出せません
人事部に先に相談するのも一つの方法です。どうしても難しい場合は、上の表を参考に、運営元を確かめたうえで退職代行を検討してください。
Q5. 退職を伝えたら、評価や扱いが急に悪くなりました
退職日までの期間が短いほど、この影響は小さくなります。嫌がらせと感じる言動があれば日時と内容を記録し、人事や労働相談の窓口に相談してください。
Q6. 転職エージェントは退職交渉を代わりにしてくれますか?
退職の意思を伝えるのは、あくまで本人です。エージェントがしてくれるのは、入社日の調整や、伝え方・時期のアドバイスです。詳しくは上の3社の節をご覧ください。
退職の引き止めを断ったあとに、次にやること
最後に、今日からの動き方を3ステップで置いておきます。
今日:退職理由を「前向き」で「会社側が変えられない」1文に書き直す
今週:内定承諾と入社日を確定させる(まだならエージェントに入社日の調整を相談する)
伝える日:最初の一言で「○月末で退職させていただきます」と結論を言い切り、引き継ぎの資料を持って臨む
引き止められるのは、あなたがその職場で必要とされてきた証拠です。だからこそ、最後まで誠実に、でも決めたことは曲げずに。あなたが最初に言う一言は、もう決まりましたか?
転職そのものの進め方から確かめたい方は、30代の転職は何から始める?退職前にやる7つの準備もどうぞ。コンサルへの転職を考えている方は、コンサル転職エージェントおすすめ18選で相談先を比べられます。20代で初めての転職なら、20代の転職エージェントおすすめ13選も参考になります。
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