コンサル資料の実例13選|マッキンゼー・BCGほか公開資料の入手先と見どころ【2026年】

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当記事は、外資系コンサル出身の筆者が監修し、「コンサルの資料の実物を見たい」「サンプルにできるスライドを探している」という方に向けて、いま誰でも開ける公開資料を13本まとめています。対象は、企画書や提案書を作る20代〜30代の方と、コンサルへの転職を考えている方です。
コンサルの資料は、ふつうは社外に出ません。ただし例外があります。国が調査を頼んだときの報告書です。この記事では、2026年10月12日に筆者が1本ずつ開いて確かめたものだけを載せます。
先に結論を3行で置きます。
実物は、経済産業省の「委託調査報告書」で読める。令和6年度分の一覧は330件、令和5年度分は522件あり、マッキンゼーもBCGも入っている
古いまとめ記事のリンクは、かなり切れている。令和2年度以前のPDFは、開いた8本すべてが経済産業省のサイトから消えていた
見るだけでは上達しない。気に入った1枚を、自分のパワポでそのまま作り直すのがいちばん早い
コンサル 資料 記事の監修者
![]() | 外資コンサルZ 外資系コンサルティングファーム出身。戦略・新規事業・M&Aのプロジェクトを経て、スタートアップの経営企画・事業開発、そしてフリーコンサルとして独立。転職エージェントは自分で面談を受けて比べ、「中抜き」や「ミスマッチ」の多いこの業界で、信頼できる相談先しか紹介しません。 |
コンサル 資料 記事の目次
コンサル資料の実例13選。ファーム別に、いま開けるものだけ
この節の結論。13本すべて、経済産業省のサイトに置いてあるPDFです。会員登録は要りません。
表の見方: 左が作った会社、真ん中が資料の中身(リンクでPDFが開きます)、右がページ数と紙の向きです。横長はスライド型、縦長は文書型と読んでください。
会社 | 資料の中身(年度) | ページ数・向き |
マッキンゼー | 124ページ・横長 | |
マッキンゼー | 97ページ・横長 | |
マッキンゼー | 85ページ・横長 | |
BCG | 37ページ・横長 | |
BCG | 48ページ・縦長 | |
アクセンチュア | 115ページ・縦長 | |
デロイト トーマツ コンサルティング | 669ページ・横長 | |
PwCコンサルティング | 49ページ・横長 | |
EYストラテジー・アンド・コンサルティング | 35ページ・横長 | |
アーサー・ディ・リトル | 92ページ・横長 | |
アビームコンサルティング | 86ページ・横長 | |
野村総合研究所 | 363ページ・縦長 | |
あずさ監査法人(KPMG) | 67ページ・横長 |
ページ数と向きは、2026年10月12日に筆者がPDFを開いて確かめた数字です。向きは5ページ目で判定しました。
注意が1つ。デロイトの量子コンピュータの報告書は、容量が約165MBあります。スマホの回線で開くのはやめておきましょう。
①はじめの1本は、マッキンゼーのGXの報告書
迷ったら、表のいちばん上から開いてください。124ページあるのに、容量は5.5MBと軽いからです。
文章のタイトル、横棒グラフと表を組み合わせたページ、章ごとの目次。この記事の後半で取り上げる“型”が、最初の十数ページでひととおり見られます。
②「コンサルの成果物=スライド」とは限らない
13本のうち3本は、縦長の文書でした。BCGのヘルスケア、アクセンチュアのものづくり、野村総合研究所の報告書です。
正直、ここは意外でした。スライドの印象が強いBCGやアクセンチュアでも、頼まれた形が報告書なら文章で納めています。
企画書を作るときも同じかと思います。まず「相手はスライドで読むのか、文書で読むのか」を決める。形はその後です。
💡 こうした資料を作る仕事に、自分は向いているのか。気になった方は、1分の診断で目安を出せます。
コンサル資料はどこで手に入るか。無料の入手先3つ
この節の結論。いちばん量があるのは経済産業省のサイトです。次が国立国会図書館、その次が各社の公式サイトになります。
①経済産業省の「委託調査報告書」のページ
経済産業省は、外部に頼んだ調査の報告書を「委託調査報告書」のページで公開しています(最終更新日 2026年8月3日)。
ページのなかの一覧(ダッシュボード)のリンクから、報告書のPDFへ飛べます。
②国立国会図書館(古い年度の報告書)
古い報告書は、経済産業省のサイトにはもうありません。同じページに「過去の報告書については、国立国会図書館に納本されています」と書いてあります。
筆者が確かめたところ、令和2年度(2020年度)以前のPDFは、開いた8本すべてが「ページが存在しません」になっていました。数年前のまとめ記事のリンクが開けないのは、これが理由です。
探すときは、国立国会図書館の検索で、報告書の名前か会社名を入れます。なお、ウェブの保存サービス(WARP)は2026年10月12日時点でメンテナンス中でした。
③各社の公式サイトのレポート
マッキンゼーやBCGは、自社のサイトでも調査レポートを出しています。日本語のPDFもあります。
こちらは、はじめから外に見せるために作った資料です。国に納めた報告書と見比べてみてください。
ファーム別の見どころは、下の3記事で1枚ずつ解説しています(古い報告書の一部は、上の理由でリンクが開けなくなっています)。
コンサル資料はファームごとに何本あるか。一覧を数えた
この節の結論。本数が多いのは、シンクタンクとBIG4系です。戦略ファームではBCGが目立ち、マッキンゼーは年に1〜2本しかありません。
表の見方: 経済産業省の一覧PDFを会社名で検索して、当てはまった報告書を数えました。グループ会社(税理士法人など)も入れた目安です。
会社 | 令和5年度分(522件中) | 令和6年度分(330件中) |
三菱総合研究所 | 28本 | 16本 |
みずほリサーチ&テクノロジーズ | 25本 | 21本 |
BCG | 22本 | 10本 |
野村総合研究所 | 21本 | 11本 |
デロイト トーマツ(グループ) | 19本 | 16本 |
PwC(グループ) | 17本 | 13本 |
EY(グループ) | 16本 | 13本 |
アクセンチュア | 7本 | 2本 |
アーサー・ディ・リトル | 7本 | 1本 |
マッキンゼー | 2本 | 1本 |
アビームコンサルティング | 1本 | 2本 |
出どころは、経済産業省「委託調査報告書 HP掲載一覧」の令和5年度分・令和6年度分(2026年10月12日に取得)。一覧はあとから追加されるので、本数は変わります。
ローランド・ベルガーとカーニーは、この2年分の一覧では見つかりませんでした。
“マッキンゼーの資料が見たい”という方は多いのですが、国の報告書で読めるのは、この2年分で3本だけです。数を見たいならBCG、型を見たいならマッキンゼー。そう使い分けるとよいでしょう。
コンサル資料の見どころ。実物のスライドで確かめた7つ
この節の結論。うまい資料は、どの会社でも同じことをしています。タイトルが文章で、色が少なく、出どころが書いてある。それだけです。
①タイトルは「文章」で、2行まで
マッキンゼーのGXの報告書の5ページ目。タイトルは「日本における市場規模は卸売業・小売業、製造業が大きい一方、…」という文章で、2行に収まっています。
「市場規模の比較」のように名詞で止めていません。タイトルだけ拾い読みして話が通じるか。まずここを見てください。
②色は2色。強調は“形”でやる
同じページでは、上位3つを青い楕円、下位3つをオレンジの楕円で囲んでいます。使っている色は、紺・青・オレンジが中心です。
カラフルにしないのが基本です。目立たせたいときは色を足さず、囲む・太くする。
③目次のスライドで「いまどこか」を見せる
100ページを超える資料は、読み手が迷子になります。マッキンゼーの報告書は、章が変わるたびに「本資料の内容」という目次を入れ、いまの章だけ紺の帯で反転させていました。
アーサー・ディ・リトルは別のやり方です。各ページの左上に、小さく現在地を入れています。どちらでも構いません。
④出どころと注は、必ず下に置く
マッキンゼーもBCGも、グラフの下に小さく資料名(Source)を入れています。アーサー・ディ・リトルは、略語の説明も同じ場所に書いていました。
地味ですが、コンサルの現場では、出どころの無いグラフはレビューを通りません。数字を信じてもらうための最低限の作法と言えるでしょう。
⑤参考のページは「参考」と書く
BCGの物流の報告書には、タイトルの頭に「(参考)」と付いたページがあります。本筋ではない、と読み手に先に伝えるためです。
全部のページを同じ重さで見せない。これだけで、読む側の負担はだいぶ減ります。
⑥「何のための資料か」を、はじめの1枚で言い切る
PwCコンサルティングの報告書の6ページ目は「本事業の目的」。箇条書きは2点だけで、その下に「これまで」と「これから」をアイコンで並べています。
長い資料ほど、目的の1枚が効きます。ここが曖昧だと、あとの40ページは読まれません。
⑦章の扉で、ひと息つかせる
アビームコンサルティングの報告書は、章の頭に写真を敷いた扉ページを置き、その章の小見出しを並べていました。
80ページを超える資料を、ひと続きで読める人はいません。区切りを見せるのも、作り手の仕事かと思います。
コンサル資料の読み方。100ページを10分で読む順番
この節の結論。頭から全部読む必要はありません。表紙、目次、各章の最初の1枚。この3か所で骨組みは分かります。
①表紙で「誰が、誰に、いつ」を見る
表紙には、頼んだ部署・作った会社・日付が入っています。アーサー・ディ・リトルの表紙は「最終報告資料 2025年2月28日 経済産業省 御中」。これだけで資料の立ち位置が分かります。
②目次で、章の数と順番を見る
マッキンゼーのGXの報告書は、(1)から(5)までの5章立てです。企業の動きを調べ、データセンター、既存の産業立地、グリーン市場と進み、最後が研究会の開催。
“調べたこと→打ち手”の順に並んでいるか。目次だけで、資料の筋が読めます。
③各章の最初の1枚だけ読む
うまい資料は、章の頭に結論があります。そこだけ拾って、気になった章だけ中を読む。
あなたが資料を作る側に回ったときも同じです。読み手は全部は読まない。そう思って作ると、1枚目の書き方が変わります。
コンサル資料をサンプルにして上達する4ステップ
この節の結論。テンプレートを探すより、実物の1枚を作り直す方が早く身につきます。

STEP1:1本だけ開く(今日)
この記事の表から、1本だけ選んでください。迷うならマッキンゼーのGXの報告書です。
STEP2:気に入った3枚を選ぶ(今日)
グラフ1枚、表1枚、文章だけのスライド1枚。種類をばらすのがコツです。
STEP3:自分のパワポで、そのまま作り直す(今週)
とにかく手を動かします。線の太さ、文字の大きさ、余白まで合わせる。1枚に30分かかっても大丈夫です。
作り直すと「凡例は右上なのか」「単位はタイトルの横に書くのか」と、見ているだけでは気づかない点が見えてきます。
STEP4:自分の仕事の数字に差し替える
型が手に入ったら、中身を自分の仕事の数字に入れ替えます。ここまでやって、はじめて“自分のサンプル”になります。
テンプレートを配っているサイトもありますが、枠だけもらっても中身は埋まりません。そもそも、どのグラフを選ぶかが資料作りの半分だからです。
コンサル資料の作り方を、本と記事でもう一段深める
この節の結論。実物を真似たあとに本を読むと、書いてあることが一気に分かります。順番は「実物→本」です。
本で学ぶなら: 外コン級の資料の美しさを実現するためのおすすめの11冊
企画書・提案書の組み立てなら: 企画書の書き方|外資コンサルの考え方実例有
数字の入った計画を書くなら: 事業計画書の書き方|①考え方編
個人的には、スライドの見た目より先に、企画書の組み立て(何を、どの順で言うか)を固める方が効くと思っています。見た目は真似できますが、筋は真似できないからです。
コンサル資料についてよくある質問
コンサルの資料は、無料で見られますか?
見られます。経済産業省の「委託調査報告書」のページに置いてあるPDFは、登録なしで開けます。この記事の13本もすべて無料です。
マッキンゼーの資料はどこで見られますか?
経済産業省の一覧では、令和5年度分に2本、令和6年度分に1本ありました。この記事の表の上から3本がそれです。公式サイトのレポートは、マッキンゼーの実例の記事にまとめています。
コンサル資料のテンプレートはありますか?
各社が公式に配っているテンプレートは、筆者は確認できていません。公開されている報告書の1枚を自分で作り直すのが、いちばん確かなサンプルになります。
公開されている資料を、そのまま自分の資料に使ってよいですか?
図や文章をそのまま貼るのは避けてください。報告書には、二次利用を認めていない部分もあります。真似るのは「型」だけにして、中身は自分の数字で作りましょう。
古い資料のリンクが開けません。どうすればよいですか?
令和2年度以前の報告書は、筆者が確かめた範囲では経済産業省のサイトから外れていました。国立国会図書館の検索で、報告書の名前を入れて探してください。
資料がうまく作れると、転職で有利になりますか?
プラスにはなります。ただし面接で見られるのは見た目ではなく、「何を言うために、その1枚を作ったか」を説明できるかどうかです。
コンサル資料で迷ったら、次にやる3ステップ
①今日:表のいちばん上の1本を開く
マッキンゼーのGXの報告書を開いて、5ページ目と目次のスライドだけ見てください。5分で終わります。
いざ開いてみると、「思ったより地味だな」と感じるかもしれません。その地味さが、読みやすさの正体です。
②今週:3枚を作り直す
グラフ・表・文章のスライドを1枚ずつ。自分のパワポで、同じ見た目になるまで作ります。
③その先:そのスキルがいくらになるかを知る
資料を作る力は、コンサルの仕事の土台です。自分に適性があるか、年収にするといくらか。1分の診断で目安が出ます。



